ナイジェリアラゴスにある水上スラム「マココ」の概要
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KARL&Cで使用しているアフリカ布「アンカラ」の仕入れ先である「マココ地区」について、多くの方に知っていただきたいので、概要をお伝えします。
地理的特徴
マココは、ナイジェリア・ラゴスの3rd Mainland Bridge対岸に位置する非公式居住区です。日本(成田)からラゴスまではエチオピア航空で約23時間のフライトとなります。(ソウル・インチョン空港、アディスアベバ・ボレ空港経由)


コミュニティの3分の1は潟湖に沿って高床式で建てられ、残りは陸地にあります。"アフリカのベニス"との愛称で呼ばれることもあるこの水上集落は、"世界最大の水上スラム"とも称されています。

Photo: Uhurulabs/africanDRONE/CfAfrica
歴史的背景
マココは18世紀にさかのぼり、漁村として設立されました。19世紀初頭に確立され、ベナン、トーゴ、ガーナの漁師たちが良い漁場を求めて移住し始めたことで注目を集めました。その後、ラゴスの成長に魅力を感じたナイジェリアの他の地域からの移民も続きました。


人口と生活条件
マココには推定約25万人から100万人が住んでいるとされており、そのほとんどが困難な状況で生活しています。住民の約40%が1日1.25米ドル未満で生活しており、この居住区は不平等、社会的分離、社会的格差の空間となっています。

政府との関係
政府はマココを非公式居住区として扱い、住民の存在を認めていません。2012年7月には、政府がこの低地沿岸コミュニティに侵入し、多くの水上住宅やその他の違法建造物を取り壊しました。

2015年 Photos:fire Outbreak In Makoko. by olascojojo
各団体の取り組み
近年、住民の権利を明確にするためのコミュニティベースのデジタルマッピングプロジェクトが進行中で、住民が自分たちの権利を主張できるよう支援している団体も出てきています。
また、持続可能な再生計画なども検討されており、この独特な水上コミュニティの将来について様々な議論が続いています。
我々の想いと目指すところ
我々はこれらの事実を受けて、「マココを単なる悲惨な地区」として位置付けるのではなく、お互いの魅力を活用することで、真に独立自尊できる環境へと昇華させる活動を目指しています。

具体的には彼らの扱っているアンカラを活用し、日本の技術を用いて高品質な製品を作成することで、パートナーとして共創関係の構築を目指しています。
そして我々の得られる利益の一部を寄付し、「両輪」でのコミュニティ開発支援を行うことで、地球をより前向きに回転させる努力をしています。
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自分に直接関係のないこと、遠い出来事については、興味が湧かないものですが、傍観者から一歩前にでて、どんな小さなことでも世界を変える動きをすることが必要ではないでしょうか。
参考サイト
※1. How Makoko, Nigeria’s floating slum went digital with new mapping project
By Oluwatosin Adeshokan, for CNN
※2. Makoko: The City on Stilts
By Scott Beyer
※3. https://participedia.net/